私たちの暮らしに欠かせない「水道水」。飲料はもちろん、料理、洗濯、掃除、トイレと、日々の生活のあらゆる場面で利用しています。
しかし、地震や台風、大雨といった自然災害、あるいは突発的な断水事故によって、突然その水が使えなくなることもあるのです。そんな「もしも」の時に、どれだけ備えておけるかが、家族の安全と安心を守る鍵となります。
この記事では、水道水が使えなくなった時に必要な備えや、暮らしを守る工夫をご紹介します。
飲み水は「備蓄」+「浄水器」で安心を確保
断水時、最も深刻な問題となるのが飲料水の確保です。一般的に、1人あたり1日約3リットルの飲み水が必要とされています。
家族4人なら1日で12リットル、3日で36リットルにもなります。これだけの水を常に用意しておくのは大変ですが、最低でも3日分、可能であれば1週間分の備蓄をしておきましょう。
とはいえ、ペットボトルの水は保管スペースを取るうえ、賞味期限の管理も必要です。そこで近年注目されているのが、携帯型浄水器の活用です。
河川や池の水、雨水をろ過して飲料水に変えられる浄水器なら、水が手に入りにくい状況でも安心です。
特にオススメなのが、電源不要で使える浄水器。災害時だけでなく、キャンプや登山などアウトドアシーンでも活躍するアイテムです。普段使いできるものなので、無理なく安心を手に入れましょう。
生活用水は「工夫と代替手段」でカバー
飲み水の次に困るのが、料理や手洗い、洗濯、トイレといった生活用水の不足です。これらを乗り切るためには、日頃から「水を再利用する工夫」や「代用品の準備」が欠かせません。
たとえば、お風呂の残り湯をバスタブに残しておくことで、いざという時にトイレや掃除用として再利用できます。
普段から清潔に保つ習慣をつけておくと、非常時にも衛生的に使えます。また、雨どいやベランダなどで雨水をバケツやタンクに溜める仕組みを整えておくと、生活用水の確保に役立ちます。
加えて、以下のようなグッズも非常時に大変重宝します。
- 水のいらないシャンプーやボディシート
- 災害用の簡易トイレや吸水ポリマー
- コンパクトにたためるウォータータンクやバケツ
特に集合住宅の高層階では、停電や断水により水がまったく届かなくなることもあります。
キャリー付きの給水タンクを備えておけば、給水所までの移動もスムーズです。
「自助」こそが防災の基本
「自分の命は自分で守る」。これは防災の基本であり、水の確保においても同じです。突然の断水に慌てないためには、自宅での備えと代替手段の確保がカギとなります。
また、備蓄や浄水器などの防災グッズは、「普段使いできるもの」を選ぶことで、防災をもっと身近に、無理なく続けることができます。たとえば、アウトドア用の浄水ボトルは、普段のレジャーにも使えるうえ、非常時にも大活躍します。
水道が止まっても困らないために
水道水が使えなくなると、私たちの生活は一気に不便になります。しかし、「飲み水の備蓄と浄水器」「生活用水の代替手段」「情報収集と支援体制の理解」が整っていれば、落ち着いて対処することができます。
まずは、身近なところから。ペットボトルの水を数本多めに買い足したり、災害用の浄水器をひとつ用意したりすることから始めてみてください。「もしも」のときに安心できるよう、今この瞬間から備えをはじめましょう。