災害時やアウトドアで飲み水が不足したとき、海水をそのまま飲むことはできません。塩分が多く、体に悪影響を及ぼすためです。
しかし、海水を真水に変える方法はいくつか存在します。ここでは代表的な方法をご紹介します。
1. 蒸留法
もっともシンプルで確実な方法が蒸留です。海水を加熱して蒸発させ、水蒸気を冷やして再び液体に戻すと塩分が取り除かれます。
ペットボトルや鍋と受け皿があれば簡易的な蒸留装置を作ることも可能です。
2. 逆浸透膜(RO膜)フィルター
現在もっとも普及している技術が逆浸透膜を用いた浄水です。超微細なフィルターを通すことで塩分や雑菌を取り除き、安心して飲める真水に変えられます。
災害用の携帯型RO浄水器も市販されており、備蓄品としても注目されています。
3. 太陽光蒸留器(ソーラースティル)
太陽熱を利用して蒸発・凝縮を行う方法です。透明なビニールシートやガラス板で覆い、蒸気を集めて水滴として取り出します。
電気や火を使わず、繰り返し利用できるため、サバイバルや非常時に役立ちます。
4. 塩分吸着材を利用する方法
近年は特殊な吸着材を使って塩分を取り除く技術も開発されています。まだ一般家庭用には普及していませんが、今後さらに身近になる可能性があります。
まとめ
海水を真水に変えるには「蒸留」「逆浸透膜フィルター」「太陽光蒸留器」などの方法があります。災害時の備えとしては、携帯用浄水器や簡易蒸留セットを準備しておくと安心です。
日頃から身近な道具で実践できる方法を知っておくことが、いざというときの命を守る力になります。